都市の脆弱性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクト【史資料データベース】

このデータベースは、関東地方で江戸時代に発生した歴史地震に関する既刊および未刊の文献史料について、史料学的検討を加えて、検索の便に供するものです。3種類のデータベースから構成されています。

◇1703年元禄関東地震の史資料データベース

史料学的検討が加えられており、未刊の史料も含まれています。

◇1855年安政江戸地震の史資料データベース

既刊資料集の内、本プロジェクトの研究で使用した史料と未刊の史料も含まれています。安政江戸地震発生時の史料記述のみならず、その前後の長期間にわたる記述も載せています。暫定的にPDF形式で公開しております。

◇江戸時代に関東地方で発生した地震の史資料データベース

既刊資料集の内、史料学的検討を加えることができた史料を掲載しています。既刊地震史料集にはない新たな史料も含まれます。

このデータベースの対象とした歴史地震は以下の通りです。なお地震名は、史料の校訂の結果を基にして付けたものです。

1615年6月26日（慶長二十年六月一日）　江戸の地震

1630年8月2日（寛永七年六月二十四日）＊　江戸の地震

1633年3月1日（寛永十年一月二十一日）　小田原の地震

1635年3月12日（寛永十二年一月二十三日）　江戸の地震

1647年6月16日（正保四年五月十四日）　江戸の地震

1648年6月13日（慶安元年四月二十二日）　箱根の地震

1649年7月30日（慶安二年六月二十一日）＊　江戸・川越の地震

1649年9月1日（慶安二年七月二十五日）　武蔵川崎の地震

1650年4月24日（慶安三年三月二十四日）　日光の地震

1659年4月21日（万治二年二月三十日）　会津南山・下野の地震

1670年7月21日（寛文十年六月五日）　越後蒲原の地震

1677年11月4日（延宝五年十月九日）　房総沖の地震

1683年6月17日（天和三年五月二十三日）　日光の地震

1683年6月18日（天和三年五月二十四日）　日光の地震

1683年10月20日（天和三年九月一日）　日光の地震

1697年11月25日（元禄十年十月十二日）　江戸・鎌倉の地震

1706年10月21日（宝永三年九月十五日）　江戸の地震

1710年9月15日（宝永七年八月二十二日）＊　陸奥・出羽の地震

1725年5月29日（享保十年四月十八日）　日光の地震

1755年4月21日（宝暦五年三月十日）　日光の地震

1756年2月20日（宝暦六年一月二十一日）　江戸の地震

1767年10月22日（明和四年九月三十日）　江戸の地震

1768年7月19日（明和五年六月六日）　箱根の地震

1782年8月23日（天明二年七月十五日）＊　小田原の地震

1786年3月22日（天明六年二月二十三日）　箱根の地震

1791年1月1日（寛政二年十一月二十七日）　武蔵の地震

1801年5月27日（享和元年四月十五日）＊　上総久留里の地震

1812年12月7日（文化九年十一月四日）　神奈川の地震

1817年12月12日（文化十四年十一月五日）　箱根の地震

1831年3月26日（天保二年二月十三日）　江戸の地震

1836年3月31日（天保七年二月十五日）　伊豆新島の地震

1843年3月9日（天保十四年二月九日）　武蔵西部・相模の地震

1853年3月11日（嘉永六年二月二日）　小田原の地震

1856年11月4日（安政三年十月七日）　江戸の地震

1859年1月11日（安政五年十二月八日）　江戸の地震

※上記の日付の後に＊印を付した地震は、史料の再検討の結果、地震の発生日が1日程度異なる可能性があります。このデータベースでは、従来の通りの表記にしてあります。今後の研究によって変更される可能性があります。

※1670年7月21日（寛文十年六月五日）越後蒲原の地震は、関東周辺の地震ではありませんが、『大日本地震史料』では相模地震とされてきましたので、ここに掲げました。石橋克彦氏は、この地震は越後で起こった地震であり、相模地震ではないことを明らかにしています（石橋克彦「1670(寛文10)年の幻の相模地震について」『地震』二輯50巻、1997）。さらに、震源域については新潟県の新津丘陵から笹神丘陵であった可能性を指摘しています（石橋克彦「1670年寛文越後地震の震源域」『歴史地震』26号、2011）。

※このデータベースの表示は、安政江戸地震を除いてすべて横書きです。

※このデータベースは、文部科学省受託研究「都市の脆弱性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクト」の成果の一部を公表するものです。

※1812年12月7日（文化九年十一月四日）神奈川の地震と1853年3月11日（嘉永六年二月二日）小田原の地震は、文部科学省委託研究「首都直下地震防災・減災特別プロジェクト」でXML化したデータを使用しています。